手考足思 β

VRのメディアとしての特性と可能性を遠回りしながら探るブログ

『スーパーヒューマン誕生』メモ①

バーチャル・リアリティは90年代に研究が盛んになり、知見の蓄積が多くある分野。

近年になりスマホに使われている有機ELディスプレーや加速度センサーやジャイロなどのセンサー類、また動作処理や画像生成を行う共通のプログラムとしてゲームエンジンが開発されたことにより、ようやく普及が始まろうとしている。 

あとがきより

 

人間は五感などの感覚器を使って外部環境とインタラクションすることで、物理世界から現実感に基づく世界を構成している。

新たな現実感をつくりだす技術がバーチャル・リアリティ。

p.229

 

私たちは身体に備わっている視覚や聴覚など五感を中心としたさまざまな感覚器を通じて、外部環境やその変化、情報といったものを現実世界(物理世界)から受けとることで、それぞれの「現実感」をつくり世界を理解している。

言い換えれば、「客観的な物理世界=現実世界」と、「私たち自身が主観的に感じとる世界=現実感」はまったく異なるものである。

p.116

 

物理世界とバーチャル世界が境目なく結ばれた「R-V(Reality-Virtuality)連続体基盤」が形成され、その基盤の上に都市-地方、個-社会がシームレスに繋がれた社会が構築されていく。

このバーチャル社会基盤の上で、時間や距離などの物理的制約、運動や認知能力などの身体的制約から解放されて、誰もが自由に社会参加、生産活動、ひいては経済的自立が行えるようになる。

バーチャルリアリティ技術・夢ロードマップ

http://journal.vrsj.org/18-4/s73-74.pdf